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【人財活躍イノベーション】春日井製菓(第2回)2025.02.25(火)フードニュース

※本企画は「フードニュース2月号」にも掲載しています。

(写真左より)「つぶ&ピース!プロジェクト」を駆け抜け、充実感いっぱいのメンバー達。12月1日「つぶ&ピース!パーティーinハラカド」会場のフォトブース。「つぶグミTシャツファクトリー」で制作したTシャツ 

 2024年に誕生30周年を迎えた、春日井製菓㈱(本社名古屋 春日井大介社長)の「つぶグミ」。2月から12月までの約1年間にわたり、アイドル、アート、ファッションなど多彩な接点からユーザーにアプローチする、新しいスタイルの30周年記念プロモーション「つぶ&ピース!プロジェクト」を実施した。
 9月までの取り組みは弊誌2024年9月号で紹介しているが、本稿ではそれ以降の取り組みと年間の総括を、同社マーケティング担当者の想いとともにお届けする。
 「今回の『つぶ&ピース!プロジェクト』は、改めて『つぶグミ』の自己紹介と位置づけ、『つぶグミ』ファンのみなさんはもちろん、これまで関心が薄かった層にまでブランド認知度を拡大することを目的としました。『つぶグミ』と触れ合うきっかけづくりを、ユーザーの“好きなこと”、例えばアイドル、アート、ファッションなどにも広げるとともに、SNSやキャンペーンも拡充しながら、4人のプロジェクトメンバーで取り組んできました」(マーケティング部カテゴリー1課 グミチーム 山根さん)


 同プロジェクトの活動を上図にまとめたが、ファンとの接点づくりに注力した「プロモーション」を軸として、販促物やワークショップなどの「店頭展開」、ブランドサイト・SNSの強化など、従来の周年プロモーションの枠を飛び越え、ファンとの絆強化を目指した多彩な施策に目を奪われる。
 9月以降の取り組みとしては、8月~9月に東京・原宿で実施した「つぶグミュージアム」の好評を受け、名古屋の「THE TOWER HOTEL NAGOYA」とコラボしてプレミアム仕様となった「つぶグミュージアムPREMIUM」を11月に開催。また、同月には色やデザインに関するユーザーからの声を反映して制作する「つぶグミTシャツファクトリー」を実施し、ファッションを起点としたファンとの共創が実現した。

 そして、「つぶ&ピース!プロジェクト」のフィナーレを飾るイベントして、12月1日の「つぶグミ誕生日」に①「つぶ&ピース!パーティーinハラカド」と、②「つぶTライブコマース」を同日開催。①では歴代パッケージを集めた「つぶグミ棚」や「つぶT」の展示の他、中身のグミを味別に仕分けするタイムを競う「つぶグミRTA」や「つぶグミフォトブース」など体験型コンテンツも充実。歴代パッケージに「懐かしい~」と声を上げる大人から、ゲーム機の操作のように俊敏にグミを仕分けする子どもたちまで、幅広い年代層の人たちがカラフルで楽しい「つぶグミ」の世界を堪能した。
 ②では日本グミ協会とともに「つぶT」のライブコマースを実施し、全国のグミ好きと交流した。
同イベントでも「つぶグミ」の商品販売はなく、コンテンツを通じてファンのひとりひとりが、それぞれに「つぶグミ」を楽しみ、輝くことで、ファンとの間に一過性ではない深い関係性を築きたいとする姿勢が最後まで貫かれた。

 「つぶ&ピース!プロジェクト」は山根さんをリーダーとした、マーケティング部所属の吉村さん、柴﨑さん、米山さんの4人のチームが、新しいチャレンジや各方面との難しい折衝などに対応しながら、  「つぶグミ」ブランドとそのファン、同社内他部署、関係取引先各所とともにやり遂げ、成果を上げたものだ。
春の「アイドルコラボ」やSNS発信などで力を発揮した吉村さんは「『つぶグミ』らしさを追求して、ブランドに向き合い続けた1年でした。ファンやコラボ先のみなさまの個性も、『つぶグミ』とともに輝かせることを目指しました」と力強く答えた。
 「つぶ&ピース!パーティーinハラカド」、「つぶTライブコマース」などのイベントで活躍した柴﨑さんは、「さまざまなイベントを通じて、ファンのみなさまと直接触れ合えたことと、アーティストやTシャツのデザイナーの方々などと、異なる価値観をすり合わせながらゴールを目指していけたことが大きな財産となりました」と手応えを口にする。
 「つぶグミュージアム」や「つぶ&ピース!パーティーinハラカド」の運営に携わった米山さんは、「2つのイベントを通じ、『つぶグミ』が30年にわたり、幅広い年齢層に愛されてきたことを、直接お客様から聞くことができました」とイベントの意義を実感したという。


最後にリーダーとしてプロジェクトを統括してきた、山根さんのまとめの言葉を紹介する。「『つぶグミ』の持つ多彩な価値をお客様に届け、『つぶグミ』とお客様の関係性を深化できたのではないかと考えています。オリコンニュースやLINEニュースなどのメディアでも紹介され、ブランドとしても飛躍の1年になったと思います。おかげさまで売上も伸長していますが、プロジェクトの本当の意味は、今後長い時間をかけて、『つぶグミ』とお客様との絆をより深めていくことで明確になってくるのではないでしょうか」
 また、プロジェクトと売場での商品購入との導線づくりを課題として挙げ、今後につなげる意気込みを示した。
 「つぶ&ピース!プロジェクト」を経て31年目を迎えた2025年は、1月20日の「つぶグミチョコの贅沢」の発売で幕を開けた。2022年の登場以来人気を集める同商品は、グミとチョコを組み合わせた、次世代グミの役割を担う。同プロジェクトを通じて得た知見を活かし、どんな“つぶグミ新時代”が展開されるのだろうか。

(写真上)「つぶグミ」「つぶグミソーダ」「つぶグミPREMIUM濃厚ぶどう」の定番3品。これらを軸として期間限定品、催事関連品を150種を超えるフレーバーで展開。(写真下)「つぶグミチョコの贅沢」はフルーツとチョコの異なる3つの組み合わが堪能できる

つぶグミブランドサイト:https://www.kasugai.co.jp/tsubugumi

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