【米菓特集】2024年下半期展望。「海外」「価値共創」次世代米菓、たわわに実るか

安定供給、適正価格の課題残るも
上半期市場伸長。新価値創造へ弾み

　昨年から今年上半期にかけて、原料米の不足・高騰は各社の利益面はもちろん、安定供給という土台をも揺るがす事態を引き起こした。素早い生産体制の再構築により、売場の信頼は回復し、また、効果的な価格改定により前年同期を上回る売上も確保した。
　下半期以降も原料米価格の先行きは不透明で、安定供給と適正価格の追求は、細心の注意を払いながら継続することが必要となる。
　「優品適価」を掲げ、特売重視から定番重視へと転換を図る三幸製菓に象徴される、米菓業界の「価値共創」路線の進捗は、新しいフェーズの中でどのように進むのか。若年層など新規購買層の獲得、グルテンフリーや日本食文化訴求による海外市場拡大の進展はどうか。
　本特集では米菓業界のリアルな現状をレポートしながら、次世代の米菓業界を展望していく、、、（以降。詳しくは本誌で）。

【下期戦略・新商品発表会 】日清シスコ

次の100年に向け、各種施策展開
シリアル・菓子の秋冬新商品発表

　日清シスコ㈱（本社東京　浅井雅司社長）は7月31日、同社東京本社で「日清シスコ㈱ 下期戦略・新商品発表会」を開催した。浅井社長をはじめ、開発研究・ＳＣＭ、営業、マーケティング部門の各セクションの管掌役員が出席し、今年、創業100周年を迎えた同社のこれまでの取り組みとともに、直近のシリアル市場・菓子市場の動向、下期の商品戦略などを説明した。
　シリアル市場は復調・成長傾向にあり、2024年度の4月～6月は市場全体が大きく伸長、同社の「ごろグラ」シリーズ等も好調に推移している。秋冬シーズンは「ごろグラ」「シスコーン」「チョコフレーク」など多くのブランドで新商品を投入することとしており、市場を牽引していくことが期待される、、、（以降、詳しくは本誌で）。

【中間決算】カンロ

上期過去最高益更新は3期連続に
「拡張」「深化」で顧客起点強化進む

　カンロ㈱（本社東京　村田哲也社長CEO）は7月29日、「2024年中間決算説明会」を開催し、阿部一博 取締役常務執行役員 CFOが決算報告を、村田社長 CEOが「中期経営計画2024」の取り組みと、直近のトピックスを説明した。
　2024年12月期第2四半期（1～6月）の売上高は155億6300万円（過去最高、前年同期比108.9％）、営業利益は23億4300円（同132.2％）、経常利益23億5500万円（同131.5％）、中間純利益17億6700万円（同142.9％）と大きく伸長。3期連続となる上半期過去最高益で着地した。
　売上高（155億6300万円）の内訳を見ると、飴が74億4900万（同101.4%）、グミが77億7400万円（同116.9%）、素材菓子が3億3100万円（同113.9%）と飴・グミ・素材菓子ともに大幅に伸長。同社史上初めて、グミの上半期売上高が飴を上回る結果となった、、、（以降、詳しくは本誌で）。