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菓子産業の構造変革とは

東京オリンピックが開催された昭和30年代後半から40年代末期にかけて、菓子産業の構造変革期が訪れました。
その時のキーワードは、オートメーションとセルフサービスの両システムでした。

この生産と流通の両革命を菓子産業界が発展につなげるには、<製品の商品化>という時代の課題を克服せねばなりませんでした。

第2の波は、40年代末期から50年代にかけて訪れたグローバル化とヘルシィ革命でした。
文明と文化の調和のとれた菓子開発が新しい課題となりました。

そして20世紀後半に訪れたのが、大量生産、大量販売、大量消費という<量と物>からの脱皮を
如何に図っていくかという、かつて経験したことのない課題克服のための試練でした。
そこで再び菓子産業に問われたのは、菓子とは何なのかでした。
グローバル化とヘルシィ革命で掴んだかに見えた<21世紀の菓子>は、依然として謎のままです。

菓子と原料、技術、流通、パッケージ、デザイン、市場、消費等それぞれの分野で分析し、解明を試みても
そこから未来は<進歩>の概念ではとらえきれないのではないかという疑問です。

時代を越えて人々が菓子に求めているのはお菓子にしか表現できない優しさなのではないでしょうか。

なぜフードニュースは菓子一筋に取組んできたのかと問われれば、それは人間としての人格の根幹と深く関わるものが
あったからだとしか応えようがありません。時代が菓子産業に求める新しい総合化は、まさにこの個々の人間の人格にかかわるものとしての
<存在>を問うささやかな<菓子美>の発見と想像ではないかと考えています。

21世紀に日本の菓子産業が世界の菓子産業にコミットする機会があるとするなら、<菓子を哲学>する生き方ではないでしょうか。

フード流通経済研究所 創業者益山明

Personal history

1968(S43) 3月 フード流通経済研究所創業
1988(S63) テレビ東京「アメリカのスーパーの現状とレジ周り開発」出演
1992-93(H4-5) ドイツ・ケルン市ISMセミナー講演(「日本の菓子産業と外資企業」)
1994(H6) フィリピン・マニラ市「フードジャパン」セミナー講演
フィリピン食品工業協会より感謝状授与
1998(H10) 沖縄県菓子食品産業「島おこしプロジェクト」受託
1999(H11) 「中国建国50周年記念事業・東方食品国際会議」〈市場と流通〉部会座長及び基調講演
2000(H12) 中国菓子工業協会〈中国焙こう〉誌の特別編集委員
5月 広州「アジア国際菓子技術会議」日本菓子産業代表団派遣
2001(H13) 中国菓子工業協会〈中日友好旗〉感謝状授与
中国人民政府発行〈中国焙こう〉編集委員会副主任委員
アメリカ菓子見本市と市場視察団派遣・以降継続
2004(H16) 6月 フィリピン農水省主催〈オーガニック国際会議〉講演
フィリピン食品三団体より感謝状授与
2005(H17) 1月 テレビ東京「菓子特番」出演
4月 沖縄大学講師「菓子講座」担当
2006(H18) 2月 沖縄大学菓子講座講義録「情報菓子と沖縄」発刊
2007(H19) 8月 中国チョコレートサミット講演(「日本チョコレート産業の過去と未来」)
2008(H20) 琉球大学「沖縄菓子と21世紀」講義
2009(H21) 琉球大学講師「琉球王朝菓子講座」担当

菓子メーカー、食品メーカー、飲料メーカー、広告代理店より累計30社を超える会社のコンサルティングを受託。
(契約上社名及び内容は未公開・平均請負期間:5年※実績値より算出)

論文、及び著書

「産業構造変革と菓子企業」(食品工業)
「環境開発と新製品新市場」(中国焙こう出版)
「菓子の言葉」(文芸社)
「情報菓子と沖縄」(沖縄地域ネットワーク社)等
「続・菓子の言葉」(文芸社)

「菓子の言葉」(文芸社)「菓子の言葉」(文芸社)「続・菓子の言葉」(文芸社)「続・菓子の言葉」(文芸社)

公職

フード流通経済研究所 社長
NPO法人 グローカル・エデュケーション・サポート理事
NPO法人 グローカル・エデュケーション・サポート理事