購読申込

フードニュースからのお知らせを更新しています。

  • 2021.11.25

    「フードニュース11月号」を発送いたしました

    フードニュース11月号を、ご購読いただいているみなさまへ、本日11月25日(木)に発送いたしました。早いところでは明日(11月26日(金))、遅くても11月30日(火)までにはお届けできる予定です。それまでに届かない場合は、お手数ですが、弊社までお知らせ下さい。

    今月は、「九州・沖縄菓子流通特集」です。お楽しみに!

  • 2021.09.28

    9月号トップインタビュー

    チロルチョコ株式会社 代表取締役社長 松尾裕二 氏

    ストーリー仕立てて「きなこもち」復活 
    ファンベース強化しSNS施策も積極展開

    —— 今秋、主軸となる販売戦略をお聞かせいただけますか。


    松尾 3月で終売した「きなこもち」の復活が1番大きな軸となります。この半年間、製品キャラクター「もちくん」の冠がついた製品を世の中から“消し去り”、終売前から毎週 Twitter で連載していた四コマ漫画のストーリーのピークを発売直前の 9 月 24 日に設定して、復活への話題作りを仕掛けました。
     その他、通常製品と異なるフレーバーで揃えた「冬のバラエティパック」の展開、大袋製品「ミニミルク」「ミニビス」の販売強化をあわせた3軸を中心に、この秋冬は注力していきます。

    —— 「きなこもち」は年間定番品から期間限定に再び戻るのですね。


    松尾 2018 年から通年販売していますが、それ以前は冬季限定製品として、業界では風物詩的に捉えられていたこともあり、ブランドの価値を再認識していただく意味でも原点に立ち返ろうと、10 月から12 月までの間に集中的に販売することにしました。毎年、想定以上の売上となっていた時期もあるほど愛されているブランドですから、黙って終売・再販させるのではなく、四コマ漫画で半年間逃げていた「もちくん」が戻ってくるという話にして、楽しさを演出することにもこだわりました。

    —— このような SNS を活用した貴社のプロモーションは業界でも注目されていますが、4 月の組織再編では、マーケティング室を新設されたのですね。


    松尾 これまで開発室が担っていたSNS 担当と広報担当、そして新たにファンベース担当を加え、3名の部署を創設しました。社長直轄の組織として、より消費者コミュニケーションを深める目的で、様々な施策に取り組んでいます。


    —— ファンベースの施策とは、具体的にどのような内容でしょうか。


    松尾 当社の製品を購入されるお客様はどんな方なのか、どのような理由で興味を示してくれたのか、という思いを起点にファンとコミュニケーションを図り、さらにチロルチョコを好きになってもらおうという取り組みです。例えば、チロルチョコの包装紙を収集しているファンの方など、あらゆる面から当社の魅力を SNS で発信している方に直接メッセージを送り、実際にお会いして話を聞き、生の声を社員間でも共有して日々の業務に活かしています。これは、ファンの方も社員もうれしいですし、「『あなた』を笑顔にする」という企業理念にも繋がることです。今後は、状況次第ではありますが、イベントなども開催して、よりファンの方達と近づける機会を作っていこうと考えています。

    —— 最後に、復調しつつあるチョコレート市場の展望についてお考えをお聞かせください。


    松尾 ここ数年で、節約志向、ご褒美需要、機能や素材の追求に拍車がかかる健康系カテゴリーなどの方向性が表れていますが、コロナ禍が続く現状においては、節約志向の製品が今後も伸びるでしょう。そうなると当然、価格勝負となるわけですが、当社のような中小メーカーができることは、他社と比べると割高だけれども、美味しいし面白い会社だからいいよね、と思ってもらえるような製品をどれだけ生み出せるかということです。このような時代においても、話題作りや味の再現性の高さといった強みを活かし、当社が持っているアイデンティティや資産がきちんと商品にも表現できれば、厳しい市場競争にも生き残っていけるものと思っています。

  • 2021.09.28

    9月号トップインタビュー

    有楽製菓株式会社 代表取締役社長 河合辰信 氏

    『自由なバレンタイン』に『サステナブル』
    先導する役割「ブラックサンダーが担う」

    —— まずは、2021 年 7 月期の実績についてお聞かせいただけますか。

    河合 増収増益で終えることができました。増収の要因としては、コロナ禍の中で大袋商品の需要が伸びたことと、新商品が好調に推移したことが挙げられます。新商品はおいしさをとことん追求した商品を展開し、特に個装形態で 50 円上代のプレミアムラインが好評でした。観光みやげ商品は厳しい状況が続いていますが、その分をカバーし、好実績につなげました。


    —— 今年のバレンタインは、貴社の大胆な方針転換が話題でした。


    河合 昨今、義理チョコのみならずバレンタイン自体に否定的な意見が目立つようになってきたと感じ、今年は、これまでの常識を取り払って「VD をもっと自由に」楽しんでほしいという思いで様々な企画(下駄箱を売るなど)を考えました。想像以上の好意的な反響があり、やはり VD を楽しみたいと思っている人が多いのだと確信しました。現状の VD は日本独自の進化を遂げた文化ですが、難しく考えず年に一度のお祭りとして楽しめばいいと思います。楽しさを先頭に立って広めていくことが、当社の役割だと思っています。

    —— コロナ禍のチョコレート市場をどのようにご覧になっていますか。

    河合 コロナ禍は本来起こるはずだった変化を加速させましたが、特に感じた変化は価格の二極化です。経済的不安により安価な商品が求められる一方、高価格帯の商品の需要が急速に高まったと感じます。旅行や外食などの支出が減った影響もあると思いますが、それだけでなく、商品に意味やこだわりを求めるようになったのだと思います。お客様が納得する価値を提供することが、今後ますます重要になってくると考えます。


    —— 2025 年までに、商品すべてにサステナブル原料を使用する目標を掲げた「スマイルカカオプロジェクト」の状況を教えてください。


    河合 2021 年 7 月期に使用したチョコレートのうち、25% がサステナブル原料でした。これは当初想定していたよりも早い進捗状況です。サステナブル原料を一部使用した商品は増えていますが、最大の要因は既存の対応商品の販売比率が増えたことです。2022 年の春頃から使用開始できるように準備している原料もあり、今後も 2025 年に向けて着実に使用量を増やしていきます。
     世の中の SDGs への関心は高まっていますが、チョコレートに関してはまだ意識が高くないと感じます。引き続き大きな課題ですが、この解決はブラックサンダーが担わなければという思いです。

    —— 海外事業の状況はいかがですか。


    河合 台湾はコロナ禍の影響が少なく着実に売上を伸ばしました。中東はコロナ禍の影響が大きく、小売店様には興味を持っていただけているものの商談が進められない状況でした。インドネシアもコロナによる被害が甚大で、今は状況が落ち着いた後に向けて次の展開の準備を進めています。

    —— 最後に、中長期的な視点での貴社の戦略をお聞かせください。

    河合 ブラックサンダーにはまだまだ多くの可能性があると感じており、食シーンの訴求やプレミアムラインの強化によってブラックサンダーブランドを拡大していきます。一方で、新ブランドの確立は長年の課題であり、新しい柱を作るべく新商品開発と販売準備を進めています。中長期的には海外展開をもっと進めていきたいと考えていますが、それ以上に国内で必要とされるメーカーになることが重要だと考えています。

  • 2021.09.28

    まだまだ開催中!「2021年秋季チョコレート新製品”誌上&WEB”合同発表会」

    本誌7月号に続き、チョコレート専業メーカー各担当者から渾身の新製品を紹介(本企画は「フードニュース9月号」にも掲載しています)!

    チロルチョコ

    「きなこもち」が季節限定品に返り咲き
    キャラクターブランディングで付加価値生み出す

    開発部企画室 橋本彩華氏に聞く

    ◆「きなこもち」「キャラメルもち」

     今年3月に終売となったことで業界内外で物議を醸した「きなこもち」が今秋、期間限定製品として、満を持して復活を遂げる。SNSと連動させた展開を図り、もちシリーズのキャラクター・もちくんの四コマ漫画を発信し続けたこの半年間は、コラボ製品含めて売場から製品を極力引き上げるなど徹底したブランディングで、復活劇を効果的に見せる仕掛けを行った。
     

     四コマ漫画は、逃走したもちくんが修行に出かけ、苦手な火を克服して戻ってくるというストーリー。10月4日の発売を控えた9月24日18時の配信分を最終話とし、製品展開とリンクさせた。同日最終話配信後にはリリース配信とあわせて、同社本社のある秋葉原で「チロル新聞」の号外も設置し、デジタルとアナログ両面で発信。「SNSで製品の付加価値を連動させることで、お客さんとのストーリーの共有を実現しました」(開発部企画室・橋本彩華氏)。

     内容にあわせて、きなこチョコの香ばしさをアップさせるなど、製品自体もブラッシュアップ。さらに菓子とは異なる分野でのコラボ製品も続々登場予定で、菓子売場以外でももちくんの姿が確認でき、売場全体で「きなこもち」の復活を演出するねらいだ。「きなこもち」と同時発売する「キャラメルもち」は、一部店舗のみで発売したところ好評だったことから、NB品として初展開する。原点回帰した「きなこもち」が、SNS隆盛の時代の流れを受けて、再び話題を集めそうだ。

                                                        

    有楽製菓

    累計出荷本数1000万本突破のヒット商品
    「至福のバター」がブラッシュアップして復活

    マーケティング部・鈴木達也氏に聞く

    ◆ブラックサンダー「至福のバター」

    「本っ当においしいチョコバー」をコンセプトに、昨秋から今春にかけて第1~3弾まで展開し好評を得たブラックサンダープレミアムシリーズが、今秋も登場する。2020年9月に同シリーズの第1弾として発売し、累計1千万本を超えるヒット商品となった「ブラックサンダー至福のバター」をリニューアルし、9月20日から新発売。今回は、北海道製造とフランス製造のW発酵バターを使用し、自粛生活が続く中でニーズが高まっているプチ贅沢需要にもアプローチする商品として展開する。Twitterキャンペーンやプロモーション動画、プレミアムシリーズの特設サイトも開設し、新規ユーザー獲得と同シリーズの認知度向上にも注力。

    「『至福のバター』は、大変多くのお客様に購入していただけたことは事実ですが、期間限定ということもあり、まだまだ知られていないという反省がありました。リピート率も高く商品力も強いので、商品特長や開発の経緯など、
    こだわりの深さをプロモーションによって多くの方に伝えていきます」(マーケティング部商品戦略課・鈴木達也氏)。

     今秋は、ブランド全体の戦略としてブラックサンダーのプロモーションを行いながら、第1弾の『至福のバター』以降は、12月に第2弾、来年3月に第3弾を予定しているブラックサンダープレミアムシリーズの発売を主軸に展開する。昨年の1千万本という実績を塗り替えることを目標に、同シリーズの存在感を高めて食感系チョコレートのカテゴリーをけん引していく。

  • 2021.08.30

    誌上&web連動企画公開中! 新製品&戦略/春日井製菓

    ロングセラー品資産にキャンディ需要活性へ  ユーザーとの距離縮める施策続々

    ※本企画は「フードニュース8月号」にも掲載しています。

     春日井製菓㈱(本社名古屋 春日井大介社長)は今秋、「いまだかつてない」内容の新製品、SNSキャンペーンにより、キャンディやラムネの市場に新風を吹き込む勢いだ。
    「スナックかすがい」「おかしなくらい、おかし好き。」といった、イベントや新メディアによる発信など、ユーザーと至近でコミュニケーションを図る取り組みで同社を牽引する、春日井製菓販売㈱ マーケティング部長・原 智彦氏に話を聞いた。

    生クリーム41%配合のキャンディ。常識を超えた「女王のミルク」

     同社のミルクキャンディでは、1984年に独創的なネーミングと、当時ほぼ皆無だったピロー包装のキャンディとして大ヒットした「ミルクの国」が、アイコン的商品として知られるが、37年を経た今秋、同社の技術力を結集した新製品「女王のミルク」が登場する。北海道産生クリームという原材料へのこだわりを、限界まで追求して製品化した、「前代未聞」のキャンディといえよう。

     パッケージ裏面の「原材料名」を見ると、一番目に表示されているのは、砂糖でも水あめでもなく「生クリーム(国内製造)」。しかもその配合率は41%(「ミルクの国」の11倍)にのぼる。製造過程では濃度の高い生クリームを煮詰める際に、「焦げ」という大きな壁が立ちはだかったが、同商品の開発を手掛けた「チャレンジチーム」は、度重なる試行錯誤と技術改善により、この課題をクリアしたという。

    「通常新製品のテストは2~3回ほどですが、同商品は20回以上もテストするほど苦労を極めましたが、『一度でいいから、思いどおりの材料を使って、思いどおりの味を作り、おいしいと言ってもらいたい』という商品開発担当者の夢を実現することができました」(原氏)

     この「たった一度でいいから」という思いは、同商品特設サイト内での「開発者物語」でムービー化されている他、「#たった一度でいいから」をテーマに、Twitter上で叶えたい夢の投稿キ ャンペーンを実施するなど、同商品プロモーションの核となるキーフレーズになっている。

    「長く続くコロナ禍で、日常生活でも様々な我慢を続けている人が多い今、夢を語ることも憚られるこの空気をほんの少しでも変えたいと考えました。私たちがそうだったように、胸の奥に秘めている渇望や夢がある人は多いはず。まずはそれを口に出してみようよ、という空気をつくりたかったんです」

     この趣旨に共感・賛同したインフルエンサーは、単なるPR投稿だけでなく、選ばれた5名の夢を叶えるためのサポートまでを行うという。例えば富士山に一緒に登りたいという夢なら一緒に登るなど、実現まで伴走するというユニークな試みだ。

     一見、新商品の販促とは接点が少ないように見えるが、ブランドへの共感や社会性を重視しているという。webサイトやSNSへのユーザーの接触頻度を上げ、マインドシェアを高めるという意味で、「#たった一度でいいから」の投稿キャンペーンは、「叶えたい夢」から生まれた新製品の販促として、高い親和性と実効性を発揮することが期待できそうだ。

    新規ユーザー獲得を狙い、「黒あめ」の好評キャンペーン第2弾

     ロングセラーとして安定した売上をキープし続けてきた「黒あめ」。昨年発売40周年を迎え、「第1回 黒あめバトンキャンペーン」を実施し、新規ユーザーの獲得に向けた継続的な取り組みをスタートさせた。

     同キャンペーンは「深くてやさしいエピソード」を一般ユーザーから募集し、特賞に選ばれた4作品を、絵本作家の監修のもと絵本化するというもの。予想を大きく超える1407篇もの作品が寄せられ、また、10代〜30代の応募が約半数を占めるなど、若年層を中心とした新規ユーザー獲得への光明が見えてきたという。

     今年は同じテーマを継続し、さらに訴求力を高めたコンテンツを用意して臨む。具体的には1回目のキャンペーンで作品化した絵本4作を、登坂淳一さん(元NHKアナウンサー)、赤江珠緒さん(TBSラジオ『赤江珠緒たまむすび』パーソナリティー)、石川由依さん(声優。『進撃の巨人』ミカサ・アッカーマン役など)、岡本信彦さん(声優。『鬼滅の刃』不死川玄弥役など)の4名の声のプロが朗読する動画を、「YouTube」配信してキャンペーン認知度を高める。また、今年はweb応募に加え、封書での応募も受け付け、幅広い年代層が参加しやすい環境を用意した。

    「黒あめは、若い人たちにとって“自分には関係ない”と思われていました。でも多くの人の中に『おじいちゃん・おばあちゃんが好きだった飴』として記憶されており、舐めると、『こんなにおいしかったんだ』と驚く人が多いんです。パッケージも一周回ってエモい、と。だから、お客様が“自分にも関係あった”と思い出してもらえる取り組みを進めています。ブランドとは、記憶と期待の融合体。多くの人の記憶の中にあるロングセラー商品をたくさん持っている当社の強みを生かしたキャンペーンで、新しいユーザーを増やしていきます」

    「五感で楽しむ要素」の増強を筆頭に「ラムネいろいろ」リニューアル

     口の中でスッと溶ける湿式製法により、のどに詰まる可能性の低い幼児向けのお菓子として、パパ・ママ層から安心チョイスされている1979年生まれの「ラムネいろいろ」。この9月には「五感で楽しむ!」をパッケージに大きく打ち出し、食感の異なる乾式ラムネの復活や、6種に増えたフレーバー展開で、味覚はもとより、視覚、触覚などの五感を育む要素を、ラムネ本体、包み紙、パッケージに盛り込んでリニューアルする。

    「たっぷり入って安い、という当社が得意としてきた領域は、既にPBに取って代わられて久しい。楽しみ方も含めた新しい価値を打ち出さなくては生き残れません」。そんな強い危機感から、ラムネの商品づくりに現役ママを抜擢。自分の子どもに食べさせたいか、という厳しい目線で商品リニューアルが進められた。さらに、「五感で楽しむ」というコンセプトを体験できるよう、幼児の親に関心が高い絵本に着目。絵本ナビ社に企画を持ち込み、人気絵本作家や現役のママたちと、子どもの五感を育む「ラムネ付き絵本」をゼロから開発し、今年の11月下旬から発売予定だという。

    「93年の歴史の中で食べられない商品を作るのはこれが初めて。作って終わりではなく、ブランドは育てていくものという概念が、少しずつ浸透してきつつある」の言葉の通り、ラムネの製造ラインを増強移設した相生工場(兵庫)では、工場長と女性社員が地元の幼稚園を訪れ、30名以上の園児と一緒にラムネで遊ぶイベントを行い、大好評を博したという。


     昨年9月から始動した4代目大介社長の体制下で、様々な「新しい挑戦」を加速させている春日井製菓。経営理念の中の「愛され続けるお菓子作り」を、これからどのように推し進めていくのか、引き続き注目していきたい。