
フードニュース 2025年 新年特集号
CLOSE UP新春特集/カカオショック、節約志向に耐え、成長曲線鮮明に。課題解決し、新時代へ
目次
- 01 . 【新春特集】カカオショック、節約志向に耐え、成長曲線鮮明に。課題解決し、新時代へ
- 02 . 【新春トップインタビュー(メーカー)】㈱ロッテ 代表取締役社長執行役員 中島英樹 氏 /江崎グリコ㈱ 代表取締役会長 江崎勝久 氏/ ㈱ブルボン 代表取締役社長 吉田 康 氏 /㈱不二家 代表取締役社長 河村宣行 氏 /井村屋㈱ 代表取締役社長 岩本 康 氏
- 03 . 【新春トップインタビュー(卸業)】㈱山星屋 代表取締役社長執行役員 猪 忠孝 氏/ ㈱髙山 代表取締役社長 髙山時光 氏
- 04 . 【年頭所感(メーカー・卸業)】株式会社明治 代表取締役社長 松田克也/森永製菓株式会社 代表取締役社長 太田栄二郎/ ネスレ日本株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 深谷龍彦/三菱食品株式会社 代表取締役社長 京谷 裕
- 05 . 【年頭所感(業界団体)】全日本菓子協会 会長 太田栄二郎/ 全日本菓子輸出促進協議会 理事長 小髙愛二郎/ 全国菓子卸商業組合連合会 理事長 二木正人/ 全国ビスケット協会 会長 吉田 康/ 全国米菓工業組合 理事長 星野一郎/ 日本チョコレート・ココア協会 会長 松田克也/ 全国飴菓子工業協同組合 理事長 上田 豊 / 全国油菓工業協同組合 理事長 山脇正隆/ 全日本菓子工業協同組合連合会 理事長 小髙愛二郎/ 日本製パン製菓機械工業会 理事長 梶原秀浩/ 日本食品機械工業会 会長 大川原行雄/日本包装機械工業会 会長 伊早坂 嗣/ 中部包装食品機械工業会 会長 生田涌希/ DAGASHIで世界を笑顔にする会 代表理事 秋山秀行
- 06 . 2025年版 日本流通製菓企業 売上高ランキング50社
- 07 . 主要製菓企業 売上高および純利益(ランキング50社企業を除く)
- 08 . 2025年版 菓子卸売上高ランキング/2025 全国小売業売上高ランキング
- 09 . 【中間決算 企業別動向と展望】明治ホールディングス/森永製菓/ロッテ/江崎グリコ/カルビー/ブルボン/亀田製菓/井村屋グループ/岩塚製菓/名糖産業/ハウス食品グループ本社
- 10 . 2024 年1 月〜9 月期/菓子輸入統計
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【新春特集】カカオショック、節約志向に耐え、成長曲線鮮明に。課題解決し、新時代へ
2024年菓子売上1兆8000億円突破。待望の画期的新商品、登場なるか
■2024年・菓子販売金額データの主要TOPIC
①菓子の販売金額は1兆8000億円超え
②スナックの猛追を振り切り、チョコレートがシェアNo.1の座を死守
③グミの2ケタ伸長継続。勢い止まらず
④備蓄需要後押し。クラッカー伸長
⑤タブレット2年連続の2ケタV字回復
⑥DgSの伸長顕著。CVSに迫る
今年もインテージによる菓子販売金額の最新データの紹介・分析で、新年の幕を開けることとする。2024年1月~12月の菓子販売金額は、前年より1138億円増(対前年比106.7%)の1兆8101億円と、1兆8000億円の大台を突破、来年には2兆円台突入も現実味を帯びてきた。
一部のサブカテゴリーを除く全てのカテゴリーで前年増となっており、中でも「ハード」、「タブレット」、「グミ」といったサブカテゴリーが好調の「キャンディ」が3438億円、対前年113.8%と2ケタ伸長を達成した。
全体ではカカオや米など原材料の高騰を背景とする菓子業界全体での相次ぐ値上げが、販売金額の増加につながったといえよう。懸念された販売数量の減少については、インテージの分析によると、販売数量でも伸長したカテゴリーもあるという。価値を向上させた商品の投入や、TVCM、SNS発信によるプロモーション強化などの打ち手が実を結んだ。
ただし、「値上げをしても売上は横ばい、生産量は90%台というのが中小メーカーの実態」(全日本菓子工業協同組合連合会・小髙愛二郎理事長)という指摘もあり、今年も継続するであろう値上げラッシュは、生き残りをかけた企業間の競争激化をもたらすことを忘れてはなるまい、、、(以降、詳しくは本誌で)。 -
2025年版 日本流通製菓企業 売上高ランキング50社
1位から10位までは以下の通り
1,明治ホールディングス株式会社
2,江崎グリコ株式会社
3,株式会社ロッテ
4,カルビー株式会社
5,森永製菓株式会社
6,アサヒグループ食品株式会社
7,株式会社不二家
8,株式会社ブルボン
9,亀田製菓株式会社
10,株式会社湖池屋
売上高、決算期、11位以下などの詳細は本誌で。
※売上データの出所:TDB企業情報、各社決算短信、各社HP等。一部推計を含む -
2025年版 菓子卸売上高ランキング
物流課題へ対応、売上伸長傾向続く。適正価格で菓子流通し、市場活性化期待
本誌では今年も恒例企画として、本誌調査・まとめによる「菓子卸売上高上位ランキング」を掲載し、売上高50億円以上の企業を基準に、純利益も付記している(営業利益・経常利益を公表している企業もあるがここでは集計上、純利益で統一)。
大手全国卸のトップ4である三菱食品の2023年度の菓子売上高は2932億円、また菓子専業卸の山星屋の売上高は2ケタ伸長して3348億円となり、3000億円を超えた。このほか、売上高2000億円以上の規模となるコンフェックス、髙山も2023年度決算はそれぞれ前年比プラスで推移した。
2024年度に入っても伸長傾向は継続しており、山星屋の2025年3月期決算の上半期(2024年4月~9月)は前年同期比108.1%、三菱食品の2025年3月期上半期の菓子売上高は同103.4%、髙山の2025年2月期第2四半期(3月~8月)の実績は前年比約106.3%となっている。
人流回復やインバウンド需要の拡大とともに、多くの加工食品が値上がりしている中で、食事代替として菓子の需要が高まり、節約志向の受け皿として、ビスケットやクラッカー、チョコレートなどの売上が伸長した。
このほか、コンフェックスについては、総合卸売業のヤマエグループホールディングスが2023年12月にコンフェックスホールディングスの株式を取得し、子会社化。2024年は大手食品卸売であるヤマエグループの一員として、コンフェックスグループの事業基盤をさらに強固なものとし、「菓子業界において卓越した企業」を目指し、流通サービスの品質向上や売場提案機能を高めてきた、、、(以降、詳しくは本誌で)。