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「2021年秋季チョコレート新製品”誌上&WEB”合同発表会」開催中!2021.07.28(水)

各社ご担当者様に、自社製品の魅力を
アピールしていただきました

 昨年に続き、首都圏お菓子ホールセラーズ主催の「秋季チョコレート新製品合同発表会」が今年も中止となったことを受け、本誌7月号では各社担当者が自社製品をアピールする「誌上発表会」を企画した。
 昨年1年間のチョコレートの販売金額は4224億円、前年比100.3%(※)とコロナ禍の巣ごもり需要が下支えした。今年は半年を過ぎたいまでも、コロナ禍のその後は不透明なままだが、今秋以降のハイシーズンに向け、各社から魅力的な新製品が投入されている。健康志向、フレーバー強化、キャラクター進化から、さまざまなメディアを活用したプロモーションまで、次世代にも継ぐ各社渾身の取り組みを紹介する。

※インテージSRI+データ

本企画は「フードニュース7月号」にも掲載しています

1,明治

カカオポリフェノールの価値訴求強化
TVCMからSNSまで継続発信



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カカオマーケティング部・高見健治氏に聞く

◆チョコレート効果

 健康志向チョコ市場、高カカオ市場は前年比104%と伸長する中で、「チョコレート効果」のシェアは6割に達している。コロナ禍による健康志向の高まりはもとより、同社がここ数年推進してきた「価値訴求」「習慣化訴求」が実を結んだ結果といえるだろう。


「今秋は同製品のリニューアルとキャンペーンが最重要テーマになります。上記のような市場状況を受け、カカオポリフェノールの価値訴求を強化していきます。キーメッセージは『大切なのは カカオポリフェノール』。ラジオ・WEB・SNSでの訴求を強化し、カカオポリフェノールが健康に役立つ成分であることを継続発信していきます」(カカオマーケティング部・高見健治氏)。

 今秋のマーケティング施策としては、「毎年好評の『チョコ習慣キャンペーン』を『朝食』シーンへ拡大します。『毎日コツコツ朝から健康チョコ習慣キャンペーン』をテーマに、ミドル・ヘビーユーザーのさらなる習慣化を狙います」。


 朝から同商品がおすすめな理由として、「ほどよい苦味とカカオの香りで朝からシャキッとスイッチオン」「うれしいカカオポリフェノールがたっぷり」「不足しがちな食物繊維も」「低GI食品のため、糖質の吸収がおだやか」「おいしいチョコレートだから毎日続けやすい」などを挙げ、朝食シーンでの喫食習慣化を訴求する。7〜9月投入予定のTVCMにも注目だ。

2,ロッテ

大人チャーミングなブランドイメージ再構築
唯一無二の品質で、新規ユーザー獲得へ

マーケティング本部 ブランド戦略部
チョコレート企画課 主査・杉浦慎哉氏に聞く

◆ラミー ◆バッカス

 昨年の洋酒チョコ市場で売上1位、2位を獲得した「ラミー」(写真左)と「バッカス」(写真右)。特に「ラミー」は昨年下半期のチョコレート市場で売上第1位(※)に輝くなど、リニューアルが成功。半世紀以上続くロングセラーブランドの底力を強く印象づけた。今秋はさらなる認知度の向上を目指し、より強力な施策を繰り出していく。

「昨年のリニューアルではデプスインタビューで抽出した、商品に対する不満点を参考に、デザイン・スペック・品質を変更しました。特にパッケージデザインを大きくブラッシュアップしたことで、新規ユーザーのトライアルを喚起でき『品質の分かりやすさ』が向上したことで、ノンユーザーの購入に繋がっております」(マーケティング本部 ブランド戦略部 チョコレート企画課 主査・杉浦慎哉氏)。


 今年は同社オウンドメディア『ロッテランド』内の『ラミBAR』で、同製品の試作風景の公開や、毎年恒例の川柳コンテスト、オンラインでのファンミーティングの拡充など、ユーザーとのエンゲージメントを高める施策を行いつつ、認知度向上につなげていく。「さらに、新規ユーザーの獲得を目指し、ラミータイプの新製品『アップルブランデー』も準備しています(11月発売予定)。2年前から準備していた自信作で、ラミーバッカスとあわせ、万全の供給体制で臨みます」

※インテージSRI+ チョコレート市場 2020年10月~2021年3月累計 推計販売規模


3,ブルボン

王道フレーバー投入し主力ブランド強化
持ち前の製造技術駆使し、新食感チョコも

第二製品開発部・佐々木 重和氏に聞く

◆アルフォートミニチョコレート ストロベリー

手頃な価格とボリューム感で、10〜30代を中心としたユーザーに支持され続ける「アルフォートミニチョコレート」シリーズ。今秋は「ストロベリー」(9月発売・写真左)という王道のフレーバーをラインアップし、安心感のある主力ブランドのさらなる強化に取り組む。

「フリーズドライした苺パウダーを、チョコレートに直接混ぜ合わせ、ほどよい酸味といちごの粒感が感じられるよう仕立てました。酸味をやや抑え、ミルク感を高めることで、練乳いちごのような味わいを実現。幅広い方々にお楽しみいただける点にこだわりました」(第二製品開発部・佐々木重和氏)。

 新タレントを起用し、若年層に話題のアーティストとのタイアップ楽曲を使用したTVCMも予定。家庭消費とデジタルの両面から消費者にアプローチし、ブランド力の向上を狙う。

◆もちトリュフガナッシュ

「もちトリュフガナッシュ」(9月発売・写真右)はもちとガナッシュを組み合わせることで生まれる、新食感のチョコレートを同社ならではの製造技術で、トリュフチョコレートとして提案。

「ココアパウダーをおもちの表面にまぶすことで、見た目の高級感とチョコレートらしいおいしさを実現しました。POP等の販促物や販売什器を活用しながら、効果的な売り場展開を行ってまいります」


4,不二家

SNS高評価のキャラとチョコ感で

20〜30代の購買層獲得狙う

菓子事業本部  営業本部 商品企画部 部長・菊池祐一氏に聞く

◆カントリーマアム まみれさんの休日BOX

「昨年発売した『カントリーマアム チョコまみれ』(写真右)は『カントリーマアム』の購買年齢を下げ、20代〜30代の若い層が『自分で買うお菓子』となることを目指して開発しました。おかげさまで同商品群は、すでに半年で年間の売上目標を達成しました。この機を捉え、キャラクターの個性を生かしたスピンオフバージョンを投入し、認知率の向上を狙います」(菓子事業本部 営業本部 商品企画部 部長・菊池祐一氏)。

 新製品となる「カントリーマアム まみれさんの休日BOX」(10月5日発売・写真左)は、食べて楽しむ仕掛けが満載の箱入りパッケージ。ラムレーズンを加え、昨年から高まりつつある「リキュールチョコ」需要にも応える。

「味の決め手は圧倒的なチョコ感です。外はチョコ掛け、中の生地にも、限界ギリギリまでチョコを入れました。『カントリーマアム チョコまみれは、まるでチョコだね』というSNSのコメントをいただくなど、お客様の満足度も上々です」

 このように「まみれさん」という癒やしキャラの力もあり、SNSでは自然発生的な盛り上がりを見せているという。「すでにオープンしているブランドサイトを皮切りに、今後予定しているメディアを使った大規模な販促でも、ユーザー発信との相乗効果で盛り上げていきます」

 同商品は全国・オールチャネルでの発売予定。「チョコまみれ」で獲得した20〜30代女性を突破口に、認知度拡大とブランドの確立を進めていく。


5,名糖産業

先行販売高評価で2フレーバー投入

定番シリーズリニューアルにも期待

食品開発部  次長  兼  開発課長・鈴木大資氏に聞く

◆フロランタンショコラmini  キャラメルオレンジ

昨年秋に大袋で先行発売した「フロランタンショコラ」。消費者や店舗からの高い評価を背景に、手に取りやすいスタンドパックが新登場(9月発売・写真左)。

「カカオのビターな風味とキャラメルシュガーの甘い風味、そしてオレンジピールの苦みのバランスに特にこだわりました。配合量を何パターンも検討・試作を繰り返すことで、ベストといえる配合が決定しました」(食品開発部 次長 兼 開発課長・鈴木大資氏)。

 ターゲットは20〜30代の女性。姉妹品の「キャラメル」とともに、今後回復が期待される、オフィス需要を狙える新商品といえそうだ。

◆アルファベットチョコレート フィアンティーヌ

 同社の主力商品「アルファベットチョコレート」シリーズから、2019年発売の同商品をリニューアル(9月発売・写真右)。

「砕いたフィアンティーヌ(うす焼きクレープ)を1.5倍増量し、キューブ型チョコレートのセンターに限界まで入れました。こんなにたくさん入っているのかと、びっくりされると思います。他製法では実現しないサクサク感で、とまらないおいしさです」

「うす焼きクレープ」を強調するパッケージに変更し、同シリーズが確立した「ファミリー需要の定番チョコレート」の地位を、より強固にしていく。


6、ギンビス

絶好調「アスパラガス」の市場拡大策

安心感基盤に「いちごチョコ」で新食感

広報担当・坂井明野氏に聞く

◆いちごチョコがしみこんだ ミニアスパラガス

 ギンビスの「アスパラガス」シリーズは「チョコがしみこんだミニアスパラガス」などの新製品が牽引したことも手伝い、昨年は対前年比130%の大躍進となった。今年になっても対前年比超えが続くなど好調をキープ。その勢いそのままに、同シリーズからの「自信作」が登場する(9月発売)。

「今秋は『ミニアスパラガス』に『いちごチョコ』をしみこませました。いちごチョコのさわやかな甘さに、ほどよい酸味が感じられ、ストロベリーシードを使用してつぶつぶの新食感が実現しました。きれいなピンク色にも注目です」(広報担当・坂井明野氏)。

 こうしてフレーバーや食感に新しさを出しながらも、同社独自の「含浸製法」によるおなじみの味わいやカリッとした食感など、「ロングセラーならではの安心感」も大切に開発したという。

「今回のいちごフレーバーは、『たべっ子どうぶつ』など弊社人気ブランドと横断的に展開しています。いちごをテーマにしたコーナーなど、売場の提案にもつなげていく予定です」

「チョコがしみこんだ〜」のヒットと、約9.2万人(6月30日時点)のフォロワーを擁する同社の公式Twitterでの消費者発信の増加などにより、同シリーズの対象年齢低下も進行中で、裾野の広がりによる需要の拡大に向け、一段とギアを上げていく方針だ。


7、フルタ製菓

話題フレーバー投入し、主力商品強化

大阪で高実績商品の認知拡大策も

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取締役 東京・北関東支店  統括支店長・梅山栄二氏に聞く

◆生クリームチョコ ピスタチオ 

 1992年の発売以来、同社の主力商品として着実に売上を伸ばし続けている「生クリームチョコ」シリーズ。同社資料では、2010年から20年までの10年間で、120%を超える伸長を継続中。

「今秋は『ピスタチオ』(大袋・8月発売・写真上)を投入いたします。春先の小袋での展開も好調で、発売前の事前商談も順調です。人気のフレーバーということもあり、各種フェアやイベントでの販売提案を積極的に行っていきます。『生クリームチョコ』、『同・薫り立ついちご」とあわせ、当社自慢のファミリーチョコレート部門を、さらに強化するのが狙いです」(取締役 東京・北関東支店 統括支店長・梅山栄二氏)。

◆柿の種チョコ

 また同社では、「アイデアルチョコ」(55周年)、「セコイヤチョコレート」(45周年)、「どでかばーチョコ」(35周年)と、今年は周年商品が目白押し。なかでも「柿の種チョコ」(写真下)は10周年を迎え、「生クリームチョコ」に続く主力商品に育っているという。

「チョコのなかに柿の種を練り込んだ他にはない商品です。クリスマスイベントを始め、大阪では本当によく売れます。東京での知名度はこれからですが、特売の売上には目を見張るものがあり、今年は『メガ袋』を投入するなど、当社の足で稼ぐ営業力を活かし、東京でも仕掛けていきます」


8、カバヤ食品

鉄板フレーバーと癒やし訴求で

誕生25周年の追い風伸長目指す

広報室・廣井良伸氏に聞く

◆さくさくぱんだ ストロベリー&ショコラ

 カバヤ食品の「さくさくぱんだ」は、昨年はオフィス需要減少の影響を受けながらも、「ほぼ前年並み」で着地。今秋の新製品には「ストロベリー&ショコラ」(9月中旬発売予定・写真左)という、消費者に根強い人気のフレーバーを投入した。

「昨年はぱんだの顔は2種類のいちごチョコでしたが、今年は目の部分がミルクチョコになり、いちごとミルクチョコの味を、楽しんでいただけるようになりました。いちごとミルクチョコのこだわりバランスと、さくさくビスケットの組み合わせで、連食性、食べやすさをさらに強化した設計となっています」(広報室・廣井良伸氏)。

 パッケージ面でも大粒のいちごがチョコレートと絡まる印象的なデザインが施され、誕生25周年のロゴ、おなじみのぱんだの表情と相まって、アイキャッチ力もアップした。

「また、昨年はファミリーパックが好調だったんですが、今秋は同商品(写真右)のパッケージに窓を開け、購入前の期待感をプラスしてファミリー需要の拡大を狙います」

 25周年記念の取り組みでは、3月にTwitter公式アカウント「さくさくぱんだ村」を開設し、同商品のメインターゲット層の20〜30代の女性に向けて、情報等を積極的に発信中。秋以降の施策にも、大きな期待が寄せられている。


9、正栄デリシィ

チョコジローポーズのデザインを

変更&強化。TVCM投入し認知拡大

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商品企画部 係長 ・中島 均氏に聞く

◆サク山チョコ次郎

 なめらかなミルククリームを挟んだミルクチョコレートと、さくさくとした食感のビスケットが印象的なおいしさのチョコビスケット「サク山チョコ次郎」。キャラクターのチョコジローも人気だ。この9月にはパッケージのチョコジローポーズを、全ポース集めたくなるかわいいデザインにリニューアル(写真上3点・ファミリーパック、小袋、スタンドパウチ)。また新商品として、外出やちょっとしたおやつに便利な「4連」形態(写真下)も追加ラインアップする。

「『サク山チョコ次郎』の認知をさらに広めるため、10月・11月には関東圏と関西圏でテレビCMを予定しています。テレビCM期間とその前後の期間には、3つのTwitter企画キャンペーンも行い、消費者の方々に本商品をより楽しんでいただきながら、(一社)日本記念日協会認定の『サク山チョコ次郎の日』(3月26日)まで盛り上げていきます。チョコジロー人形と、オリジナルQUOカードが当たる消費者キャンペーン(2021年9月〜12月)にもご期待ください」(商品企画部 係長・中島 均氏)。

 思わずくすっとしてしまう、チョコジローのゆるかわポーズと、ビスケットのプリント言葉を楽しんでもらう仕掛けは、SNSでも話題! 3歳〜の子どもから、女子高校生、社会人男女、30〜40代の女性まで、幅広い支持層に愛されながら、今秋から来春にかけてチョコレート市場の盛り上げ役になりそうだ。

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