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「第2回ビスケットアカデミー賞2022」「お菓子と、わたし」主催web&SNSイベント2022.02.25(金)フードニュース

ビスケットの魅力引き出すレシピ提案
生活者との距離縮め需要喚起に貢献

※本企画は「フードニュース」2月号でも掲載しています。

「第2回 ビスケットアカデミー賞」のイメージ図。「お菓子と、わたし」のInstagramとホームページが連動するだけでなく、イベントアンバサダーのデリスタグラマーが関わり、生活者により身近な構図になっている

目的はビスケット業界の活性化

 ㈱山星屋(本社大阪 小西規雄社長)は2021年から始めた「ビスケットアカデミー賞」を、今年もオウンドメディア「お菓子と、わたし」で開催しており、昨年以上に注目を集めそうだ。
 同イベントは2月28日の「ビスケットの日」を記念し、「ビスケット製造メーカーを盛り上げる目的で開催している」とデジタルプロジェクト部 営業企画課マネージャーの庄司洋一氏。2020年は渋谷ロフトで「ビスケットマーケット」というリアルイベントを開催したが、昨年はコロナ禍の影響を受け、同サイト上で行うイベントに変更した。
 12社が参加し、同年2月26日~3月31日に行った「第1回ビスケットアカデミー賞」はweb投票イベントとし、同サイトの特設ホームページ上で開催。「最優秀ビスケット賞」のほか、「FOR KIDS部門」「おつまみ部門」「Health & Beauty部門」「衣装デザイン部門」「ドキュメンタリー部門」「演出広告部門」など9部門で投票ランキングを実施。また、Instagramでの広告配信も行い、日常的にSNSを活用する若年層にもアプローチした。
 その結果、投票総数は2万3142票、PVの合計は3万9889、応募者数1万196人に。「ビスケット業界の発展を目的に、さまざまな生活シーンに応じて人気のビスケットを表彰し、その労と成果を讃えるためのイベント」として、生活者の注目を集める効果が生まれた。


今年の目玉はアレンジレシピ

デジタルプロジェクト部 営業企画課マネージャーの庄司洋一氏

 同イベントとしては第2回目となる今年は2月25日~3月21日の期間、特設ホームページに加えてInstagramでも企画を展開し(P.52イメージ図参照)、認知度を高めながら、昨年以上に生活者や参加メーカーに興味を持ってもらえるような仕組みに。メーカー各社と同社が一体となって行う“需要喚起策”として練り上げた、新たな企画を実施している。
 その企画は、コロナ禍で定着した「おうち需要」や「手作り需要」に着目。料理上手なデリスタグラマー(デリシャス+インスタグラマー)をイベントアンバサダーに任命し、同イベントに参加した10社11品のノミネート商品をアピールしつつ、ビスケット菓子のアレンジレシピを紹介。それらの人気投票を行うこととした。レシピは使用した菓子とともに特設ホームページやデリスタグラマーのInstagramで紹介されており、ビスケットがより身近に感じられるように演出されている。
 この企画を実施した理由については、「昨年は企業からの発信がメインだったが、今年は生活者により近いデリスタグラマーが考えたレシピを前面に出し、閲覧者が買うきっかけを作りたかった。例えばマリトッツォ風アレンジなど、商品の特徴を活かしたレシピが生まれ、ビスケットの魅力が広がったと思う」(庄司氏)。
また同課リーダーの山﨑優美氏は「プロの料理研究家が考案したものではなく、ビスケット愛好家のレシピなら押し付けがましくないし、ヒントになって楽しいのではないかと思った」とレシピ提案の狙いを述べた。その一方で「Instagramで複数のメーカーとキャンペーンを行うのは初めてで不安や課題も多かったが、制作途中のwebページなどに対する参加メーカーの反応がよく、自信を持てた」(山﨑氏)。

マリトッツオ風にアレンジされたノミネート商品。生活シーンを連想させる画像に商品とレシピが収まっている(左)。商品の形態をそのまま活かし、その魅力や楽しさを伝えるアレンジレシピの提案は生活者の興味や関心を引く効果が(右)

送客効果を高める工夫を

 さらにはwebやSNSの盛り上がりをライブ感のある連動で売場に波及させるため、特設ホームページから売場への誘導のみならず、「ビスケットの日」をアピールする商品棚の設置を提案。QRコードを載せたノミネート商品の紹介POPを掲示したり、アレンジレシピを掲載した配布物を用意して、売場から特設ホームページにアクセスし、投票できるように仕掛けている。
 コロナ禍において、いわゆる“ニューノーマル”と呼ばれるライフスタイルの変化が起きている現在、リアルな店頭はもちろん、さまざまなチャネルを駆使した訴求手段が重要度を増している。その中で卸売業としての立ち位置からユニークな存在感を放っている同社の企画には、多くの関心が集まってきており、今回のイベントによるビスケットの需要喚起に期待が高まる。

「第2回ビスケットアカデミー2022」の特設サイトはこちら

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